第5回「低用量ピル・DHEA(ホルモン補充)」
さて、私のPMSが最もひどく、もはやふつうの生活が送れない、いわゆるPMDDにまで病気が進行していた時、救ってくれたのは低用量ピルでした。
それまでにも婦人科を受診したことはありましたが、血液検査でホルモン値は正常。だから取り立てて治療してもらえなかったんです。有名は婦人科や漢方医も訪ねましたが、手ごたえなしでした。
でも、生理前にど〜んと具合が悪くなり、生理開始とともにラクになる。どう考えても婦人科系に問題ありなわけです。そこで、良さそうな病院を片っ端から調べ上げ、片っ端から受診してみることにしました。
数軒、期待はずれが続いた後のこと。忘れもしません、下北沢の女医さんが「あなたのような症状にはピルがいいかもしれない」と、ふとおっしゃったのです。ピルと聞いて、最初はとっても抵抗がございました。私の表情にそれを読み取った医師は、「でも無理にとは言わないわよ」と。
そこでふと我に返り、「ピルってすんごい抵抗あるけど、もしかするとこれで元気になれるかもしれない」とすがる思いで低用量ピルを処方してもらいました。その時出たのはトリキュラーという、3層性のタイプです。
説明書をよくよく読み、おそるおそる飲んでみました。1日一回、ちゃあんと忘れず。最初の1週間はなんということもなかったのですが、1週間後くらいから、な、なんとPMS特有の具合悪さが襲ってきたんです。「なぜなぜなぜ? やっとたどり着いたお薬なのに、これもまたダメなの!?」と、絶望的な気持ちになったのを思い出します。
でも待てよ、これって1週間ごとにホルモンの量が変化する3層タイプと言ってたわよね。このホルモンの“変化”にカラダがついていけないんじゃなかろうか? だって生理前後と排卵の、ホルモン値が変化するとき具合悪くなるもん。
そこで、ホルモンの量が全く変化しない1層性の低用量ピル、マーベロンに変更してもらったら、これがビンゴ!!! ふーっとラクになったのを覚えています。いちばん具合の悪い底を足で蹴って、ボーンと浮上したような心持ちがいたしました。
とはいえ乳がんなどのリスクが心配ですから、検査は定期的にきちんとしてきました。おかげさまでそういった病気にかかることなく10年以上低用量ピルのお世話になってきたのですが、お医者さんから更年期には低用量ピルは勧めない。いえむしろきっぱり止めるべきと言われました。
そこで、更年期のホルモン補充療法を試したり、いろんなものにトライして、現在はDHEAというサプリメントに落ち着きました。これは山芋系の植物からとられた成分で、体内に入ると必要なホルモンに変換されるそうです。一部ではDHEAは男性ホルモンだけになると思われているようですが、必要に応じて女性ホルモンにもなると説明されました。
こちらは分子整合栄養医学を実施しているクリニックなどで、だいたい月3,000から5,000円くらいで処方されています。個人輸入している方もいるようですが、やはり医師の管理のもとで飲むのが安心ですよね。
私の生理前と更年期を助けてくれたホルモン類ですが、きっと抵抗のある方や、そこまで深刻でない方も多いのではないでしょうか。そんな方は穏やかにホルモンバランスを整える植物性プラセンタエキスはやはりとてもお勧めです。もちろん私もホルモン類と併用しています。体調の波が小さくなりますし、肌や気分にもとても良いようです。